M1 MacでWindowsアプリを使う

2025-04-18(金)

※WineskinServerが知らぬ間にKegworksになってた

PlayOnMacとかHomebrewからのCrossover Wineとかあるようだが、Kegworksが使いやすかった。 講義で示すような用途の場合はUTM とか Parallelsの仮想マシンで、とりあえず単発で動けばラッキー程度ならWineという感じになる。Wineは仮想マシンではなく、Windowsと互換性を持つシステムを作ったもので対応外のアプリも多数あるし日本語の表示も微妙だったりするのでハードルは高い。

Kegworksは単一の互換システムにアプリケーションをぶら下げるのではなく、Windowsアプリケーションごとに.appを作成する(.appフォルダはmacOSから見たアプリケーション本体)。(Wrapperと呼ぶ) デメリットは容量を食うところ。共通のWindowsリソースは一応共有しているが、WrapperごとにWine Engineを任意のバージョンから選べるようにした仕組みのためWine関係のファイルについては独立して.app内に置かれている。 容量としては1アプリあたり1GB+そのアプリのファイルと考えると良さそう。

使い方の詳しい説明はここに載ってるのでそちらを参照すると良い。

Kegworksで動作確認したソフト

コツとしてはUsers以下にインストールさせると階層がややこしくなるので,基本的にAdmin権限が必要となるAll Users向けでProgram Filesにインストールさせると良い。

  • Micro-CAP 10
  • LTspice (macOS版もあるが使いにくいのでWindows版を使いたい) ※All Usersを選びC:/Program Files/ADI/LTspice/LTspice.exeを使う
  • Emu48
  • V41 (追記)
  • Visual Studioの再頒布ファイル(Redist)が必要な場合でも一度インストールした後でWrapperアプリ上で右クリックして、"パッケージの内容を表示"で、"Wineskin"アプリを起動してからInstall Softwareで追加インストールできる(その後もExeファイルがV41.exeのままになっていれば問題ない)
  • キーコードがハードコードされてるプログラムで普通にキーを打っても応答しないが,何故かCmdキーを押しっぱなしだと入力できる(Wineの機能なのかは不明)

Kegworksの導入

  1. Homebrewでインストール
brew upgrade
brew install --cask --no-quarantine Kegworks-App/kegworks/kegworks
  1. Kegworks Wineryがアプリケーションにあるので起動
  2. "Installed Engines"が空なので、+ボタンでWineのエンジンを追加する。押せば最新版が推奨されるのでそれをインストールする
  3. Wrapper Versionのところで"Update"が有効になっていたらそれもアップデートする

これで本体の導入は終わり。

Wrapperの作成

KegworksはWindowsアプリをmacOSのアプリのように見せ掛けるのでWrapperと呼んでいる。

  1. Kegworks Wineryを起動
  2. "Create New Blank Wrapper"を選ぶ
  3. Create a Wrapperというウィンドウが開くので、そこに英数字で使う予定のアプリ名を書く(例えばLTspice)
  4. 暫く待つとWrapper Creation Finishedと出るので自分のApplicationフォルダ(通常 /Users/unername/Application でFinderの"移動"→"ホーム"からApplicationまたは"アプリケーション")に"Kegworks"フォルダがあるのでそれを開く
  5. 3で指定した名前のアプリを開く(アイコンはKegworksという茶色いもの)
  6. "Advanced"を選ぶ
  7. "Tools"タブを選び"Winetricks"ボタンを押す
  8. Search for packagesのところにfakejと入れるとfontsの中にfakejapaneseがあるのでチェックを入れてRun→Yesを押して暫く待つ
  9. " Winetricks Commands Finished!!"と出たらClose
  10. 左下の"Install Software"を選ぶ
  11. インストーラがある場合は"Choose Setup Executable"を選ぶ。(単にzipを展開しただけで使えるソフトの場合は"Copy a Folder Inside"で良いが、フォルダ名はシンプルにした方が良さそう)
  12. 最後に実行するexeファイルを聞いてくるので適切なものを選ぶ(分からない場合は片っ端から選んで"Test Run")

6からのカスタマイズは後からも実行可能で、Wrapperアプリ上で右クリックして、"パッケージの内容を表示"で、"Kegworks"アプリがあるのでそれを実行する。

字が小さい

KegworksのAdvancedからToolsタブで"Config Utility(winecfg)"を選び、"画面"で96dpiとなっているものを変える。今のMacだと168dpiあたりだが、ちゃんと適用されるかはアプリの仕様次第。

アプリ(Kegworks Wrapper)を消したい

システムで重要なファイルそのものはWrapperに含まれないので、macOSのアプリと同様に単にそのアプリをゴミ箱に捨てれば良いが、ToolsメニューにUninstallerがあるので恐らくそれを使った方がマナーは良いかも知れない。

アイコンを変えたい場合

icoextractみたいなexeやdllからアイコンを引っこ抜くツールを使えば変更可能だが、リバースエンジニアリングの類な気もするので要注意。

Category: Memo Tagged: Windows Apple Silicon M1 mac Micro-CAP LTspice Wine Kegworks


Apple SiliconなマシンでROS2

2024-07-10(水)

なんやかんやでROS2をmacOSで使えた方が便利なので導入してみる。

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基本的にはここの手順なのだが

  • SIPは無効にしなくてもとりあえずは動く(?)
  • python3はHomebrewに限らず3.12を入れてるとハマるが3.11ならvenvでも問題なし
  • /usr/local/libに余計なx86_64なdylibがあるとそっちを拾ってくるのでM1登場初期にbrew86を運用していた人は全部消した方が良い
  • 途中でよくわからんがfastcdrでコケるがbuildの中に入ってmake installして再度workspaceのビルドをかけると通る
  • ここで入らないros2関係のインストールはたぶん苦行(cv_bridgeも諦めた …

Category: Wiki Tagged: ROS2 Apple Silicon

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NumPy 2.0

2024-06-19(水)

NumPy 2.0の混入

2024-6-17にNumPy2.0がリリースされたらしく,その前後でpipでのデフォルトバージョンが2.0に置き換わった模様。 依存関係でインストールされる場合にも2.0が適用されるので,今迄動いていた環境をpip -r で再構築しよ …

Category: Wiki Tagged: Python

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WindowsでのオススメのPython環境 2024版

2024-06-05(水)

普通にPython.orgからダウンロードして入れましょうという話。

これまでオススメのPython環境はAnacondaだったもののNavigatorでトラブルが発生するとかなり面倒だったり,condaがいつまでたっても依存関係を解決してくれなかったりとイマイチな状況が増えてきたのと,結局のところpip使わないで済むことは無いのでcondaではなくpipで統一してしまった方が楽だというのが動機でpy.exeの存在が決 …

Category: Memo Tagged: Python Windows

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Google Cloud Shellの日本語化(gcc込み) 2024版

2024-06-05(水)

Webブラウザ上でコーディングとshellによる操作が可能なCloud Shell Editorがとても便利。 ただし50時間/週の制限がある。

三の字のアイコンからTerminal->new terminalでターミナルを開く。

機能的にはエディタはVS Codeの拡張機能組込み版みたいな感じで,Shellの方はUbuntu 22.04が動いている。

$ cat …

Category: Memo Tagged: C Lecture Debian gcc

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Windows+WSL2でGithubで配布されてるものを試す環境構築

2023-06-21(水)

※この情報は古いです。wikiの方にまとめました

1. WSL2のインストール

Microsoftのサイトの説明に従いWSL2を入れる。

PowerShellを管理者権限で起動して

wsl --install

ここでWSLは既に入っていてディストリビューションがどうこうと出てきたら ```PowerShell! wsl --install -d Ubuntu

としてUbuntuを入れる

```bash
Ubuntu は既にインストー …

Category: Memo Tagged: Python Ubuntu WSL2 Github

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Windows環境でGitとvenvを使ってみる

2023-05-25(木)

前回のWindowsでのPython環境構築をやった続き。

やること

  • gitコマンドを使ってGitHubからソースを持ってくる
  • venvで専用の環境を作って動かす

Gitについて雑な説明

Gitは何かしらのプロジェクトで作成したプログラムのソース(とデータ)を管理するツールで,GitHubはGitに対応したサーバーを提供するサービス。程度の認識でよい。プログラムを作ってる …

Category: Memo Tagged: Python Windows

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WindowsでのオススメのPython環境

2023-05-21(日)

普通にPython.orgからダウンロードして入れましょうという話。

これまでオススメのPython環境はAnacondaだったもののNavigatorでトラブルが発生するとかなり面倒だったり,condaがいつまでたっても依存関係を解決してくれなかったりとイマイチな状況が増えてきたのと,結局のところpip使わないで済むことは無いのでcondaではなくpipで統一してしまった方が楽だというのが動機でpy.exeの存在が決 …

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